自衛隊の試験に落ちた理由|再チャレンジできる可能性も解説

この記事を読んでいるあなたは、

  • 自衛隊試験に落ちた理由が知りたい
  • 自衛隊試験に落ちる確率が知りたい
  • 自衛隊試験に落ちたけど再受験するべきか知りたい

このような悩みを抱えているのではないでしょうか?

この記事では、そんなあなたに「自衛隊試験に落ちた理由」を徹底解説します。

今後とるべきアクションも見えてくるはずなので、是非参考にしてください。

自衛隊の採用試験に落ちることは珍しいことではない

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まず知っておいていただきたいのは、自衛隊の試験に落ちること自体は珍しいことではありません。

大切なのは、「なぜ落ちたのか」を分析し、今後の行動を決めていくことです。

自衛隊の採用試験で一度挫折を感じる人は多い

自衛隊の採用倍率は、どの区分でも約4倍以上あり、合格は簡単ではありません。

防衛省が発行している令和3年版防衛白書によると、一般曹候補生の陸・海・空それぞれの倍率は以下のようになっております。

男子女子
4.3倍9.3倍
3.2倍4.0倍
6.7倍4.3倍

全体でみると「男子:4.4倍/女子:6.1倍」となっており、全ての区分において高倍率なのです。

1次試験と2次試験の試験内容一覧

一般曹候補生の場合は、1次試験と2次試験があります。

1次試験
  • 筆記試験
  • 適性検査
2次試験
  • 面接
  • 身体検査

まずは、どの段階で落ちたかを把握することが大切です。

また、自衛官候補生の場合は1日で全ての試験が完了するため、どこで落ちたのか判断するのは難しいです。

そのため、次に紹介する方法をおすすめします。

自衛隊の採用試験に落ちた正確な理由を知る手順

自衛隊の採用試験に落ちた正確な理由を知る方法は、防衛省に成績開示の依頼を出すことです。

手間とお金はかかりますが、正確な理由を知れるので、再試験の対策を立てられます。

成績開示をしてもらえば、試験の得点・面接の合否・身体検査の合否が書かれています。

気になる方は、防衛省情報公開室まで問い合わせてみましょう。

自衛隊の筆記試験・適正検査で落ちる理由

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筆記試験・適正検査で落ちた場合は、どのような原因が考えられるでしょうか?

主に考えられる4つの理由について解説していきます。

高校卒ほどの学力がない

筆記試験で落ちる理由として考えられるのは、高校卒ほどの学力が備わっていないことです。

自衛隊の筆記試験内容は、高卒程度の国語総合、数学I、コミュニケーション英語I、700字程度の作文となっています。

高校までの勉強が苦手だった方や、上記の科目の中に苦手科目がある方には難しい試験内容かもしれません。

しかし、筆記試験が原因で落ちてしまった場合は、再チャレンジすれば合格する見込みは充分にあるといえます。

苦手科目を中心に重点的に勉強をし、過去の試験問題を見ながら対策して再チャレンジしましょう。

32歳までは何度でも再チャレンジ可能です。

勉強は、やったらやった分だけ力がつくものです。

学力を理由に諦めてしまうのは非常にもったいないことなので、諦めずに頑張りましょう。

適正検査で自己完結性が欠けていると判断された

自己完結性とは、自分で考え判断できる能力のことです。

自衛隊では、想定外の出来事が起こったときなど、自分達で判断して適切な行動をとる判断力が必要とされます。

自衛隊は自己完結型の組織といわれており、自己完結性に欠けていると判断されると、適正検査で弾かれてしまいます。

  • 外向性
  • 開放性
  • 情緒安定性
  • 誠実性
  • 協調性

これらが自己完結性の要素です。1つでも欠けていると、自己完結性に欠けていると判断されてしまいます

自己完結性の有無によって、「職務遂行能力」「忠誠心の有無」「ストレス耐性」などが判断されているのです。

適正検査で質問の回答に矛盾があると判断された

適正検査は、複数の回答選択項目に〇をつける形式で行われます。

しかし、いくつかの質問の回答に対して矛盾する回答があると、一貫性や誠実性がないと判断されて落とされてしまいます。

例えば、協調性を問われる質問にもいくつかの種類があります。

それぞれの質問に対する回答に矛盾があると、一貫性がなく、自衛隊には向いていないと判断されるのです。

また、多くの設問を制限時間内に回答しなければなりません。

質問によって、「正直に回答している」部分と、「理想論」で答えてしまってしまう部分があります。

例えば、「今まで一度も嘘をついたことはない」という質問があったとしたら、理想論では「はい」になるでしょう。

しかし、ほとんどの方が正直な回答では「数回ある」となるのではないでしょうか。

適性検査を冷静にこなすには、ある程度の練習が必要なのです。

適性検査の質問に空欄があるまま提出した

適正検査の質問は、1つ1つの回答に時間をかけすぎると時間切れになってしまいます。

空欄があると、診断ができないので落ちてしまいます。

質問数の多さと制限時間には、「短時間で冷静な判断ができる」という適性検査の意味合いもあるのです。

自衛隊の身体検査・面接で採用試験に落ちる理由

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続いて、身体検査・面接で落ちる理由の代表例について解説していきます。

身体能力が規定に達していない

身体検査で落ちた場合は、身体能力が規定に達していないことになります。

身体検査で測定される項目は以下の通りです。

  • 身長
  • 体重
  • 胸囲・肺活量
  • 視力
  • 色覚
  • 聴力
  • 血液検査
  • 尿検査
  • 胸部X線検査

これらの中で、努力次第で合格ラインまで持っていけるのは体重くらいではないでしょうか。

その他の項目は、どうにもならないものや、病院での長期的な治療が必要なものが多いです。

つまり、身体能力が規定に達していないという理由で落とされた場合は、残念ですが諦めるしかないようです。

しっかりとした志望動機がない

自衛隊に限らず、一般的な就職面接やアルバイトの面接でも志望動機は重要視される項目です。

なぜ自衛隊に入りたいのか。自分の中で明確に言語化する必要があります。

よくあるNG例としては、以下のようなものがあります。

Aさん
自衛隊は安定してるから
Bさん
公務員になりたかったから

面接官の立場に立って考えたら、このような志望動機の人を。

自分の過去の経験をもとに、自身が見たり聞いたり学んだりしたことが、自衛隊で活かしていけることをアピールするのがベストです。

Cさん
戦争映画を見て、日本を守る仕事がしたいと思ったから
例えばこのような、自身のバックボーンが含まれた志望動機をつけるといいでしょう

服装や清潔感に問題がある

こちらも自衛隊に限った話ではないですが、面接で服装や清潔感に問題があるのはNGです。

初対面の人の印象の大部分が、視覚情報で決まってしまいます。

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」では、相手が受け取る印象は資格情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%です。

どんなに丁寧な言葉遣いで素晴らしい志望動機や将来のヴィジョンを語っても、見た目の印象の方が残ってしまうのです。

普段から清潔感のある服装・髪型などを意識しましょう。

部活などに打ち込んだ経験がない

学生時代に部活に打ち込んだ経験がある人は、団体行動への順応力があります

更に忍耐力や努力する姿勢が備わっているので、自衛隊に必要な要素を持っていることが、ある程度確信できるのです。

その点、学生時代に部活に打ち込んだ経験がない人は不利だともいえます。

学生時代に頑張ったことなどを質問されて、好ましい回答ができなかった場合は、それが原因で落とされている可能性もあります。

自衛隊の試験に落ちた場合の対処法

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それぞれのパターン別に、自衛隊の試験に落ちた場合の対処法について解説していきます。

筆記試験で落ちた場合

筆記試験が原因で落ちた場合は、努力次第で合格する見込みは充分にあります

苦手な科目を重点的に猛勉強しましょう。

毎日1時間ずつでも勉強を真剣に積み上げていけば、ある程度力はつくはずです。

夢のために努力を惜しまず、頑張りましょう。

適性検査で落ちた場合

適正検査で落ちてしまった場合は、しっかりと自己分析をして、自分の性格を知ることが大切です。

また、適性検査は練習を積むことによって、本番も落ち着いた気持ちで回答できます。

適性検査の練習には、ミイダスなどの自己分析ツールを使うのがおすすめです。

さまざまな質問に答えていくことで、正確な自己分析ができます。

自分で気づいていない自分の一面を知る上でもおすすめです。

自己分析で見出した自分の強みは、面接でも活かせるでしょう

身体検査で落ちた場合

身体検査で落ちた場合は、残念ながら項目によっては諦めるしかありません

例えば尿検査や血液検査の結果が思わしくない場合は、医師に相談して適切なアドバイスをもらい、長期的な視点で改善していけば再チャレンジも可能です

体重は自分の努力次第でなんとかなる部分です。

落とされた項目を確認して、頑張れば改善できる場合は改善に向けて努力しましょう。

面接で落ちた場合

面接に落ちた場合は努力次第で再チャレンジ可能です。

志望動機からしっかりと練り直し、想定できる質問に関しては答えを用意しておきましょう。

また、広報官に面接の練習をしてもらうことも可能です。

面接は準備をすればするほど、練習をすればするほど自身が付きます

諦めずに頑張ってください。

再試験を検討するまえに考えるべきこと

再試験を検討するまえに、1つだけ考えてほしいことがあります。

それは、「最終的に3曹になれる自信と覚悟はあるのか?」ということです。

自衛官候補生・一般曹候補生共に、最終的に3曹にならなければ、定年まで自衛隊にいることはできません。

3曹になれるのは一握りの人材のみで、それ以外の方は「自主的に辞める」もしくは「辞めさせられる」のが現実です。

最終的に3曹になる自信と覚悟がなければ、自衛隊に入ること・試験合格のために頑張ることも、人生の回り道になってしまうかもしれません。

また、「そもそも自分に自衛隊が向いているのか?」という点についても考えてみた方が良いかもしれません。

無料で自分に適性のある仕事を調べられるサービスとして「ミイダス」などが有名なので、興味があれば試してみてください。

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自衛隊に落ちた理由まとめ

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まずは自衛隊に落ちた理由を正確に把握することが、再チャレンジから合格への最短ルートです。

落ちた理由を正確に把握し、再チャレンジするのか、最終的な意思を決めましょう。

その際に「最終的に3曹を目指す自信と覚悟はあるのか?」と自分に問うてみてください。

もちろん、それでも自衛隊入隊を目指すのであれば、今は合格目指して頑張るのみです。

ここで諦めてしまう場合も、自衛隊を目指していたという経験は、どこかで華を開くでしょう

この記事が何かの参考になれば嬉しいです。