エンジニアと一言で言っても、エンジニアには非常に多くの種類があります。
一般的に「エンジニア」は「技術者、技師」を意味し、その種類も非常に多いため、エンジニアの種類は仕事の数だけあると言っても良いでしょう。
また、同じ仕事内容でも、別の呼び名があったり、企業によっては特殊な名称をつけていることもあります。
今回は特にIT関係のエンジニアについてご紹介していきたいと思います。
1.一般的なITエンジニア
システムエンジニア
システムエンジニアはいわゆるSEと呼ばれるエンジニアです。
様々なIT系のシステム設計や構築を担当するエンジニアです。
コンピュータシステムを使って仕事を効率化したり簡便化することを目的にしたエンジニアリングを行います。
プログラマーも含めてシステムエンジニアと呼ぶことがありますが、基本的にプログラマーはシステムの中で動く固有のソフトウェアやモジュールを開発する仕事で、サーバーの設計やシステムお全体像の作成など、より大きな設計部分に携わるのがシステムエンジニアの仕事になります。
プログラマー
プログラマーはIT系の仕事の代表とも言えるものです。
プログラマーと言っても幅が広く、ソフトウェアやミドルウェア、ハードウェアのソースコードを記述する作業に従事する人が基本的にはプログラマーと呼ばれています。
システムエンジニアの設計したシステムを作るために、下流工程で働く仕事になります。
プログラマーがキャリアを積み、全体のシステムの設計ができるようになってからシステムエンジニアとなるケースもあります。
一般的にはプログラマーと呼ばれる仕事は、ソフトウェアを開発するソフトウェアエンジニアを指すことが多いですが、IT業界ではどの分野のプログラムを作成するかで呼び名が変わりますので注意しましょう。
データベースエンジニア
データベースエンジニアはエンジニアの中でもデータベースを扱った作業に特化したエンジニアです。
データベースはデータベースを取り扱うための専用の言語があり、またデータベースの設計や構成などを考えるための知識や経験が必要になります。
データベースエンジニアのスキル次第で、システムの使い勝手や処理の速度が大きく変わるので非常に重要な仕事です。データベースの設計変更や、修復作業なども仕事には含まれます。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは文字通りネットワークについて専門に扱うエンジニアです。
ネットワークには物理的な構成や、通信上の取り決めであるプロトコルなどの知識が必要で、また最近は様々な通信手段から最適な通信手段を選ぶなど多くの知識が求められるようになっています。
様々な技術の中から最適な方法を選び、セキュアで安定したネットワーク環境を作るための技術や知識が求められます。
組み込みエンジニア
組み込みエンジニアはエンベデッドエンジニアと言われることもあり、コンピュータよりも小さいチップやマイコンなどの機器を用いた機器を扱います。
マイコンやマイクロチップは、従来は家電製品などでの使用が主でしたが、最近はこれらの性能向上により、IoTにおいて重要な役割を持つようになってきています。
様々な電子機器を通してデータを集め、処理・加工して出力するなど小型のコンピュータレベルの機能を備えるようになってきているため、技術的にも高いレベルのエンジニアが求められています。
ネットワークやセキュリティも今後は考える必要があることから、従来考えられていた組み込みエンジニアよりも多くの技術や知識が必要となると予想されています。
Webエンジニア
Webエンジニアは、一般的なWebサイトではなく、Web上で動くアプリケーションの作成や修繕を主にするエンジニアです。
Webエンジニアは細かくはフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに別れ、フロントエンドエンジニアは画面に表示される部分を、バックエンドエンジニアは画面に表示されない部分の処理をそれぞれ担当しています。
Webエンジニアは、アプリケーション作成のために、Webの知識だけではなく、ネットワークやブラウザ、データベースなどに関する知識も必要となります。
Webが様々なアプリケーションのインターフェースとして利用が拡大される中で、その存在感が増しています。
2.特殊なITエンジニア
セールスエンジニア
エンジニアには含めないことも多いですが、セールスエンジニアと言われるエンジニアは、技術営業とも呼ばれることもあります。
一般的な営業職よりも技術的な情報に詳しく、技術的な観点から顧客に対して商品やサービスを提案する仕事になります。
簡単な内容であれば、エンジニアのように直接対応することもあります。
顧客と開発との橋渡しとなり、互いの都合を調整する仕事などがメインとなります。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは文字通りコンピューターシステムなどのセキュリティを担当するエンジニアです。
セキュリティコンサルタントという仕事もありますが、コンサルタントは顧客の要望から最適なセキュリティ対策を立案したり形にしていくのが仕事になります。
セキュリティエンジニアはセキュリティ機能のシステム設計や実装を担当することになります。
コンピューターウイルスを始め、様々な驚異に関する知識や、その発見・対処方法などに精通している必要があります。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは作ろうとしているコンピューターシステムを実現するために、サーバーが何台必要か、ネットワークはどのくらいの帯域や通信量が必要かなど、大きな枠組みを設計するエンジニアのことを言います。
基本的には他のシステムエンジニアやデータベースエンジニア、ネットワークエンジニアなどの知識を統合したようなエンジニアで、それぞれ専門化されたエンジニアたちと一緒に必要な仕様をとりまとめます。
3.新しい種類のITエンジニア
人工知能エンジニア
AIエンジニアと呼ばれることもある人工知能エンジニアは、今後非常に注目されているエンジニアです。機械学習やディープラーニングなどの技術を用いて、機械が人間のように対象を認識したり判断したりできるようにします。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、エンジニアとしてはまだ分類されてはいませんが、ビッグデータを扱うために、データの分析や加工などを執り行い、時には必要なシステムやプログラムを設計・作成することもあることから、エンジニアと考えることもできます。
IoT化によって多くのデータの収集が可能となるため、様々な分野でデータを専門的に扱えるエンジニアが必要となることが予想されています。
ITエンジニアまとめ
いかがでしたでしょうか。
エンジニアの種類は数多くありますが、IT系だけを見ても社会に求められる仕事の変化と共に、さらに増えていくと予想されています。
また、IoTエンジニア(組み込み系エンジニア)やWebエンジニアなどのように、他の技術分野との垣根がどんどんなくなり、総合的な知識が問われるものも多くなっています。
様々なエンジニアの種類から、自分がどういったエンジニアになりたいのか、将来までしっかりと考えてスキルアップキャリアアップを考えていきましょう。