Webデータベースとは?データベースとの違いとメリットを解説

私たちは日々、様々な活動の中で多くの情報を記録し活用しています。

企業活動にもなれば、その情報量は膨大であり、その情報をいかに有効に活用するかは経営上の判断スピードや正確性、ひいては企業の利益までを左右することになります。

様々な情報を蓄積し、整理し、活用するためのツールがデータベースですが、そのデータベースをWeb上に置いて活用するWebデータベースが人気になっています。

この記事ではWebデータベースの基本について解説します。

Webデータベースとはどんなもの?

Webデータベースとは

Webデータベースについて触れる前に、まず一般的なデータベースについて触れます。

データベースとは?

データベースとは、「検索や蓄積が容易にできるよう整理された情報の集まり」のことを言います。ただデータの入出力、保存だけでなく、それを検索したり、並べ直したり、必要な情報だけを抽出するなどの操作ができるものです。

ソフトウェアだけでなく、書類をファイリングしたものも広義のデータベースにあたりますし、実はWindowsやAndroid、LinuxなどのOSもデータベースの一種と言うことができます。

データベースは、様々なソフトウェアのバックグラウンドで動作しています。

Googleなどの検索結果も、データベース内のデータを処理して提供しています。

データベースを扱うには、データベース用の言語であるSQLを使います。SQLは使うツールによって多少の差(種類の違い)はあれど、基本的な部分は同じなので、非IT部門の人だとしても比較的覚えやすいです。

データベースは、その構成から階層型データベースやネットワーク型データベース、リレーショナルデータベースなどいくつかの種類に分かれます。

使い勝手や、処理速度、保守性などを考慮した、使いやすいデータベースを設計するためには、専門的な知識と経験が必要です。

特に大規模なデータベースになるほど、処理を行うマシンに要求されるスペックも高く、使いやすいものを作るのが難しくなります。

おすすめのプログラミングスクール【無料あり】エンジニアが解説!プログラミングスクールおすすめ5選

Webデータベースとは?

Webデータベースとは、Web上にデータベースを設置したものを言います。

データベースは、情報の機密性が高いことや、また動作速度を考慮して社内のサーバーやローカルのコンピュータで操作することが多かったのですが、

インターネットの高速化や、セキュリティ技術の進展、そして処理や負荷を分散できるクラウド技術などの進歩によって、Web上に作ったデータベースの方が便利になってきています。

Webデータベースは、社内で作成もできますし、Webサービスとして提供されているサービスを利用することもでき、基幹システムの一部や、SaaSの形で導入する企業が多くなっています。

事務作業用のOfficeソフトの中には、一定の条件の下でWebデータベースを作成できるものもあります。

Webデータベースのメリット

メリット

データベースの開発が容易

SQLを覚える必要がなく、簡単にデータベースを作成することができるため、業務に必要なデータベースを都度開発して使うことができます。

特に様々な分析のためのプログラムの作成は複雑かつ面倒ですが、予めサービスとして提供されていれば作成の必要もありません。

複数人でアクセスすることが可能

Webベースでできているため、場所を選ばず、ネットワークを通して複数人で同じファイルにアクセスすることが可能です。

会議などで資料を共有したい場合などに便利です。

一元管理が可能

表計算ソフトでもデータの管理や操作はできますが、別のファイルのデータを利用して新しいファイルを作る際などにどうしても手間が発生し、難易度も高くなります。

また、ファイルをどこに置いたか、いつ更新したかなどをいつも考えなければなりません。Webデータベースならこうした悩みがなくなります。

Web技術による使い勝手の向上

最新のWeb技術を活用して、UIを使いやすいデザインにしたり、また入力時にエラーチェックを行うことでデータの保全性を高めることができます。

Webデータベースのデメリット

デメリット

ネット環境が必要

WebにアクセスしてこそWebデータベースは使用できますので、インターネットに接続できる環境を持つことが使用するうえで必要になります。

また、通信量が大きくなったり、動作速度が遅くなったりする場合もあるのでネット環境の影響が大きいです。

セキュリティ上の不安

インターネットを使って接続しますので、セキュリティ面ではやや不安があります。

システムの信頼度だけでなく、使用者のセキュリティ意識も重要となります。

Webデータベースの活用シーン

Webデータベースを活用することで多くの業務を効率化できます。

DM・メルマガの発送など

DMやメルマガを送付したい場合に、顧客のデータベースから対象者を絞り込んで簡単にリストを作成することが可能です。

サービスによっては、そのままメールの作成・送信が可能です。

情報の分析・集計・可視化

営業データや会計データなどの情報を一元的に管理して分析に利用することができます。

即時処理も可能です。データや画面を共有して使えますので、会議などでリアルタイムに情報分析をしながら議論できます。

複数人での入力作業

複数人での入力作業にも対応しているWebデーターベースなら、時間のかかる入力作業を手分けして複数人で同時に行うことも可能です。

当然、既存のデータベースや表計算ソフトのデータもインポートできます。

外出先からの利用

営業先でデータが必要になった場合などに、パソコンを開き、VPNで本社のネットワークに接続して、と時間をかける必要がなくなります。

Webベースで軽量なので、スマホなどでもすぐにアクセス可能です。

Webデータベースについてのまとめ

まとめ

Webデータベースは、様々な技術進歩によって生まれたデータベースをより便利に活用する仕組みです。

Webサービスやアプリとして提供されているものもあり、価格も無料で使えるものから業務用の有料サービスまで様々です。

うまく活用して、業務の効率化に役立てましょう。