AngularはGoogleが開発しているJavasScriptのフレームワークで、webアプリケーションの開発やサイトの作成などで利用されています。
開発効率を高めると言われる反面、独自の仕様が多く学習に時間がかかるとも言われます。
機能や使い方を正しく理解し、習得するべきかどうかを判断するのが良いでしょう。
ここでは参考になるような基本となるポイントを紹介します。
そもそもAngularとは?初心者向けに解説
Angularは「アンギュラー」と読む、Googleが開発しているJavaScriptフレームワークです。
WEBアプリケーションの開発では、Reactなどと並び人気の高いJavaScriptフレームワークの一つです。
Angularは誰でも無料で高機能のフレームワークを利用することができ、質の高い素材群とパフォーマンスを高めるための設計思想により、WebアプリやWebサイトの開発効率を大幅に高めてくれます。
Angularは本記事執筆時点で、最新バージョンは8.1.0です。
Angularは半年に一回以上のペースで最新バージョンをリリースすることを公言していますので、新しいバージョンを利用するようにしましょう。
クイックスタートシードをgithubからダウンロードして利用することが推奨されています。
なお、Angular.jsはAngularの旧バージョンにあたります。
参考:Anglar公式 「Setup for Upgrading from AngularJS」
Angularでできること、活用場面
Anglarで何ができ、どのような活用方法があるのかを簡単に紹介します。
コンポーネント指向
コンポーネントとは、もともとは全体を構成する部品のことで、ここでは(表示したい)ページの一部と考えると良いでしょう。
Angularでは、コンポーネント指向でアプリを構築するという考えに基づいていて、外観・レイアウトのための「ビュー」、さまざまな機能を提供するための「ロジック」、コンポーネントを構成するための「メタ情報」の3種類からページが構成されます。
これにより各機能別に実装・保管することが可能となり、見通しもよく再利用しやすいコードが作成できます。
案件規模が大規模で、またデータ処理量が多く複雑になるほど、そのありがたみがわかります。
JavaScriptとTypeScriptの両方が使える
Angularは、TypeScriptベースで実装されており、公式サイトのドキュメントでもTypeScriptベースで解説が行われています。
JavaScriptを利用することも可能ですが、TypeScriptの方が現在は拡張性が高いため便利です。
データバインド
Anglularでは、TypeScriptを使っている場合、DOMにおいてデータバインドの利用が可能です。
従来はJavaScriptでhtmlタグ内のDOMを操作する場合には「getElementByID」など多くの構文を利用して要素指定・変更を行う必要がありましたが、AngularならJqueryやPHP、javaなどと同様に「{{text01}}」などの簡易な表現で対象を指定し、簡単に変更を加えることが可能です。
コードもずっと見やすくなり、開発効率が向上します。
多くの端末で利用可能に
今やWebアプリは多くの端末で同じように機能することが前提となっていますが、Angularはそのために必要な機能のほとんどを提供しています。
そのため、Angularによる開発では利用者のOSなどを考慮する必要がなく、開発に集中することができます。
強固なエコシステム
Angularはgoogleが開発しているというだけでも期待感が高く、かつ多くの一流エンジニアたちの手によって頻繁なアップデートが繰り返されており、どんどん高機能で便利なフレームワークになっています。
また、それによって多くの利用者が増え、多くの情報が公式以外からも提供されているため、利用者にとっては非常にありがたい強固なエコシステムが提供されています。
移り変わりの早いWebフレームワークの世界において強固で持続性の高いエコシステムのサービスを利用できることは大きなメリットです。
初心者がAngularを使う上でのハードルとは?
Angularは非常に便利ですが、使う上でハードルもありますので注意しましょう。
使いこなせるまでに多くの学習時間が必要
Angularは非常に高機能で、Web開発の全体を大きく効率化してくれますが、逆に独創的な設計や用語も多く、従来のWebアプリ開発のノウハウでは上手く使えないこともあります。
独特の用語や設計思想に慣れ、その特性を十分に生かして開発に使っていくためには、多くの学習と経験が必要になるため、初心者が1から学んで利用するには難しい面があります。
バージョンアップが非常に早い
Angularの魅力のひとつでもあるバージョンアップの早さは、逆にデメリットになる場合もあります。
バージョンアップによって従来の機能で利用していたものが廃止されたり、上手く動作しなくなる可能性もあります。
また、バージョンが違う環境で開発されたアプリをメンテナンスする場合には注意しなくてはなりません。
オンライン上にあるさまざまな問題解決のための情報も、バージョンが違えば適切とは限らず、バージョンに常に注意しながら利用する必要があります。
初心者向けAngular解説まとめ
AngularはWebアプリの開発効率を大きく改善するための機能を豊富に備えた人気のフレームワークです。
利用者も多く、強固なエコシステムを備えていますが、学習に時間がかかることやバージョンに気を遣いながら利用する必要があります。
規模の大きな案件から小さな案件まで、さまざまに利用することが可能ですので、アプリ開発に関わるなら早めに学習しておくと転職や受注できる案件の幅も広がるでしょう。